「相続税を簡単に計算したい…。」
「色々な会社がシミュレーションのサイトを公開しているが、どれを選んだらいいのだろうか?」
本記事をご覧になられている方はこのようなお悩みを抱えていらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では「相続税計算シミュレーション15選」を紹介しています。
ご覧いただければ、主なシミュレーションサイトとその運営団体を知ることができます。
また、「そもそも相続税計算シミュレーションとはどのようなものか」や、「実際に入力する際に役立つ3つの知識」も合わせて解説しております。
目次
1.相続税計算シミュレーション15選
相続税計算シミュレーション15選を紹介します。
主な相続税計算シミュレーションを一覧にまとめました。
- すべて会員登録などの必要なく、無料で利用することができます。
- 全てのシミュレーションを試してみましたが、どこかのサイトが突出して優れているということはありませんでした。どちらのシミュレーションも作りはほぼ同じです。
2.相続税計算シミュレーションとは、おおよその税額を算出するサービス
相続税計算シミュレーションとは、以下の3つの要素をもとに、相続税のおおよその税額を算出するサービスです。
- 配偶者の有無
- 法定相続人の数
- 各財産のおおよその金額
自宅にいながら、すぐに、無料で利用ができる、大変便利なサービスです。
※注意
相続税計算シミュレーションは上記の3つの要素をもとにおおよその税額を算出するサービスです。
シミュレーション結果は大まかな相続税のご理解をサポートするものであり、特例や税額控除など細かい論点を考慮したものではございません。あらかじめご了承ください。
2-1.実際の画面を見てみよう
辻・本郷 税理士法人の相続税計算シミュレーションをもとに、実際の画面を見ていきましょう。
相続税計算シミュレーションのイメージがより鮮明になると思います。
【ステップ1】3つの情報を入力する
まず、「配偶者の有無」「法定相続人の数」「各財産の相続税評価額」の3つの情報を入力していきます。
【ステップ2】「シミュレーション結果に進む」をクリック
次に、画面の指示に従って、「シミュレーション結果に進む」をクリックします。
【ステップ3】相続税の総額の試算結果が表示される
クリックすると、相続税の総額の試算結果が表示されます。
この例の場合は、540万円です。
3.相続税計算シミュレーションを入力する際に役立つ3つの知識
相続税計算シミュレーションを入力する際に役立つ3つの知識を紹介します。
3-1.【知識1】配偶者の税額軽減
相続税計算シミュレーションを入力する際に役立つ知識の1つ目は、配偶者の税額軽減です。
相続税計算シミュレーションの画面を見て、「なぜ、配偶者の有無を入力するのだろう?」と疑問に思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。その疑問の答えが配偶者の税額軽減です。
配偶者の税額軽減とは、正味の遺産額が次の金額のどちらか多い金額までは配偶者に相続税はかからないという制度です。
- 1億6,000万円
- 配偶者の法定相続分相当額
つまり、正味の遺産額が1億6,000万円までの相続であれば、すべて配偶者が相続すれば、その家族に対して相続税はかかりません。また、子供など他の法定相続人と配偶者が遺産を分け合ったとしても、配偶者が取得した分に対しては相続税はかかりません。
節税効果が非常に高い制度であるため、配偶者がいるといないでは税額に大きな差がでてきます。
そのため、相続税計算シミュレーションでは、配偶者の有無を入力します。
3-2.【知識2】財産別|相続税評価額の計算方法
相続税計算シミュレーションを入力する際に役立つ知識の2つ目は、財産別の相続税評価額の計算方法です。
相続税計算シミュレーションを行うには、「各財産の相続税評価額がいくらか」を入力する必要がありますので、以下に各相続財産の相続税評価額の計算方法を一覧にまとめました。
※財産名をクリックしていただけると、さらに詳細に記載されたページもご覧いただけます。
宅地 | 路線価方式:路線価×補正率・加算率×地積 倍率方式:固定資産税評価額×倍率 |
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農地 | 固定資産税評価額×倍率など |
借地権 | 路線価方式または倍率方式の評価額✕借地権割合 |
貸宅地 | 路線価方式または倍率方式の評価額✕(1-借地権割合) |
自用家屋 | 固定資産税評価額✕1.0 |
貸家 | 自用家屋の価額✕(1-30%✕賃貸割合) |
預貯金 | 元金 + 既経過利息の手取額 ※既経過利息は普通預金で小額の場合は考慮せず |
上場株式 | 次の4項目のうち、最も低い金額 ・相続開始日の最終価格 ・相続開始月の最終価格の月平均額 ・相続開始月の前月の最終価格の月平均額 ・相続開始月の前々月の最終価格の月平均額 |
投資信託 | 1口当たりの基準価額×口数-源泉徴収税額-信託財産留保額および解約手数料 など |
公社債 | 券面額100円当たりの評価額 + 既経過利息の手取額 |
死亡保険金 | 受取金額-生命保険金非課税金額(500万円✕法定相続人の数) |
死亡退職金 | 受取金額-退職手当金非課税金額(500万円✕法定相続人の数) |
生命保険に関する権利 | 相続開始時の解約返戻金相当額 |
自家用車 | 売買実例価格(中古市場の相場) |
骨董品・美術品など | 専門家による鑑定価額等 |
ゴルフ会員権 | 取引相場 × 0.7(取引相場があり預託金がない場合) |
3-3.【知識3】法定相続人の数の確認方法
相続税計算シミュレーションを入力する際に役立つ知識の3つ目は、法定相続人の数の確認方法です。
相続税計算シミュレーションを行うには、法定相続人の数を入力する必要がありますので、以下に法定相続人の基本的な考え方を一覧にまとめました。
法定相続人には、被相続人との関係性によって優先順位が設けられています。
配偶者は常に法定相続人となり、配偶者以外の人は、①子供②直系尊属③兄弟姉妹の順で配偶者と一緒に法定相続人になります。
第1順位である子供がいれば、「配偶者+子供」、第1順位である子供がいなく、第2順位である直系尊属がいれば「配偶者+直系尊属」といったようになります。
代襲相続が発生しているケースや、養子がいるケースなど迷いやすいケースについては、以下の記事にまとめてあります。適宜ご確認ください。
4.まとめ
「相続税計算シミュレーションをしたい…。」
「色々な会社がシミュレーションのサイトを公開しているが、どれを選んだらいいのだろうか?」
とお悩みの方を対象に、相続税計算シミュレーションについて解説してまいりました。
最後に本記事の一番大切なポイントである、相続税計算シミュレーション15選をもう一度ご紹介します。
相続税のおおよその額が知りたい方のお役に立てれば幸いです。