相続税申告はe-Taxでできる?メリットや手順、注意点を解説

「e-Taxで相続税申告はできるの?」
本記事をご覧の方はこのようなお悩みをお持ちではないでしょうか。

相続税の申告はe-Taxで行うことができます。

相続税の申告は「税務署の窓口へ持参する」「税務署へ郵送する」「e-Taxを利用する」のいずれかの方法で申告する必要があります。本記事ではe-Taxを利用した相続税の申告方法について解説します。

※相続税申告は税理士へ依頼することがおすすめ

制度上はe-Taxを利用して自分で申告をすることは可能ですが、そもそも相続人の方が自分で申告することはおすすめできません。自分で相続税申告を行うことには、リスクが伴います。

詳しくはなぜ相続税申告の税理士への依頼はコスパが高い選択と言えるのか?をご覧ください。


1.相続税申告はe-Taxで行うことができる

相続税申告はe-Taxで行うことができます

e-Taxとは国税に関する各種手続きを、インターネットを利用して電子的に手続きができるシステムです。
相続税申告は令和元年からe-taxを利用した電子申告が可能となりました。

e-Taxを利用すれば、平日に税務署に赴く必要はありません。
自宅にいながら、24時間いつでも申告をすることができます。

こちらは国税庁ホームページに掲載されている相続税e-Taxの利用件数のグラフですが、利用件数は3年間で3.7倍に増えています。

■国税庁ホームページ『相続税e-Tax特設サイト』より引用


2.e-Taxを利用するメリット

e-Taxを利用するメリットをご紹介します。

e-Taxを利用した申告には、以下のようなメリットがあります。

メリット1

税務署へ赴く必要がなく、自宅で申告できる

メリット224時間いつでも申告できる
メリット3

提出書類をデータで保存できる

2-1.【メリット1】税務署へ赴く必要がなく、自宅で申告できる

税務署へ赴く必要がなく、自宅で申告できます。

相続税申告の申告先は「被相続人の最後の住所地を管轄している税務署」です。被相続人が遠方に住んでいた場合、税務署に行くだけでも一苦労ですが、e-Taxを利用すれば自宅で申告ができます。

2-2.【メリット2】24時間いつでも申告できる

24時間いつでも申告できます。

税務署の窓口の空いている時間は月曜日から金曜日(祝日等を除く)の午前8時30分から午後5時です。
一方でe-Taxであれば24時間いつでも申告することができます。

2-3.【メリット3】提出書類をデータで保存できる

提出書類をデータで保存できます。

相続税申告の提出書類は戸籍謄本などの個人情報、預貯金の残高証明書などの資産状況がわかる資料ばかりです。紙で保管するよりも、データで保存した方が紛失のリスクを減らすことができます。


3.e-Taxを利用して相続税申告をする手順

e-Taxを利用して相続税申告をする手順をご紹介します。

手順は国税庁作成の『e-taxソフト操作マニュアル』に詳しく記載されています。
以下にマニュアルのページ数をクリックすれば該当箇所に飛ぶことができる表を作成しましたので、目次としてご活用ください。

1電子申告・納税等開始(変更等)届出書を所轄税務署へ提出する国税庁HP『e-Taxの開始(変更等)届出書作成・提出コーナーについて
2動作環境を確認するマニュアルp.20
3e-Taxソフトをインストールするマニュアルp.21
4e-Taxソフトを起動するマニュアルp.33
5相続税の申告書データを作成するマニュアルp.94
6帳票を作成するマニュアルp.117
7添付書類を作成するマニュアルp.140
8電子署名をするマニュアルp.170
9参照作成機能で他の相続人に送信するマニュアルp.449
10相続税申告書を送信するマニュアルp.181

4.相続税申告のe-Taxを利用した電子申告に関するQ&A

相続税申告のe-Taxを利用した電子申告に関するQ&Aをご紹介します。

本記事に記載した以外にも国税庁ホームページ『相続税申告の作成・提出についてよくある質問』に様々な質問が掲載されています。

Q.MacのPCを利用しているが、e-Taxを利用することはできるのか

A.Mac OSでは利用することができません。

パソコンの操作が問題なくできる方であっても、Macのパソコンを使われている方は、e-Taxを利用できないのでご注意ください。

Q.何年分の相続税申告書をe-Taxで提出することができるか

A.令和元年1月1日以後の相続等により財産を取得した人の申告からe-Taxにより提出することができます。

Q.申告書の一部に送信漏れがあったので再送したいが可能か

A.既に送信した申告書も含め、申告書一式を再送信してください。
一部のみ送信することはできません。

Q.修正申告書をe-Taxで提出することはできるか

A.令和元年1月1日以後の相続等により財産を取得した人の申告であれば、e-Taxで提出することができます。

Q.「電子申告・納税等開始(変更等)届出書」の提出は、どの税務署に行うのですか

A.財産取得者の住所地を管轄する税務署に提出してください。

なお、財産取得者が所得税について事業所等の所在地を納税地としている場合には、事業所等の所在地(所得税の納税地)を管轄する税務署に提出してください。

Q.e-Taxを利用して連名で相続税の申告を行うことはできるか

A.相続人の方ご自身で行う場合はできません。
財産取得者ごとに申告書を提出する必要があります。

参照作成機能を利用すると、自分の作成した申告書を他の相続人へ送信することができ、負担を軽減することができます。

※税理士等が代理送信する場合は、最大9名分までの財産取得者の申告をまとめて行うことができます。


5.まとめ

e-Taxを利用した相続税の申告方法について解説してまいりました。

手順は国税庁作成の『e-taxソフト操作マニュアル』に詳しく記載されています。
しかし、このマニュアルは600ページ以上に及ぶ膨大なものですので、以下の表を目次としてご活用ください。

1電子申告・納税等開始(変更等)届出書を所轄税務署へ提出する国税庁HP『e-Taxの開始(変更等)届出書作成・提出コーナーについて
2動作環境を確認するマニュアルp.20
3e-Taxソフトをインストールするマニュアルp.21
4e-Taxソフトを起動するマニュアルp.33
5相続税の申告書データを作成するマニュアルp.94
6帳票を作成するマニュアルp.117
7添付書類を作成するマニュアルp.140
8電子署名をするマニュアルp.170
9参照作成機能で他の相続人に送信するマニュアルp.449
10相続税申告書を送信するマニュアルp.181

本記事が相続税申告を行う方の一助となれば幸いです。

辻・本郷 税理士法人の相続税申告サービス
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