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相続って、結局何をすればいいの? ~はじめての遺産相続手続き~

公開日:2020.07.31
相続手続き
初めての遺産相続

相続税申告の面談時、お客様から「相続は、はじめてのことでよくわかりません。結局何をすればいいんでしょうか?」とよく聞かれます。

相続でのお手続きは大きく2つあり、「遺産を把握する」「遺産を引き継ぐ」です。このコラムで確認していきましょう。

仙台事務所

結局、相続とは何か?

相続とは、亡くなられた方(以下、被相続人といいます)の財産・権利・義務などを、家族や親族が引き継ぐことをいいます。

身近な方が亡くなられることで、葬儀の手配や役場への届け出に加えて相続が発生します。
手続きをしていくなかで、被相続人の銀行口座(預貯金)をはじめとする相続財産(遺産)を把握する必要がでてきます。遺産の把握と引き継ぎについて見ていきましょう。

被相続人の遺産を把握する

まずは、被相続人の遺産の全体像を把握しましょう。遺産の種類や内容、その価値を調べます。
役所で確認したり、被相続人の口座がある銀行や証券会社に問い合わせをしたり、ご自宅にある情報から把握するなど、さまざまな方法があります。

金融機関や市区町村から郵便物が届いていないかを調べたり、どうしても情報にたどり着けない場合は、証券会社や保険会社の封筒や社名が入ったもの(カレンダーやボールペンなど)があれば、探すうえでのヒントになります。

預貯金

通帳やキャッシュカードから口座がある金融機関を特定し、相続開始日の残高証明書を取得します。

金融機関の通帳が見つかれば、お金の流れを確認することができます。たとえば、固定資産税の支払いが確認できれば、不動産を調べるきっかけにもなります。

不動産

市役所

所有する不動産は、毎年管轄する市区町村から届く固定資産税課税通知書に記載されています。
その情報をもとに法務局で全部事項証明書(登記簿謄本)を取得すれば、さらに詳しい権利関係も把握できます。

あわせて、その地域を管轄する役所の固定資産税課で「名寄帳」も取得しましょう。「名寄帳」は役所が管轄する地域の所有者ごとに所有不動産一覧にした書類で、固定資産税課税通知書に記載のないものについても把握できます。
価値は、建物については固定資産税課税通知書がベースとなりますが、土地については相続税評価となりますので、税理士に相談するのが確実です。

上場株式や投資信託などの金融商品

証券会社から届いている取引レポートを参考に、証券会社を特定し、残高証明書を取得します。

生命保険

保険証券や毎年届く契約内容のお知らせを参考に保険会社に連絡します。書類が見つからどこを探していいかわからない場合は、生命保険協会による照会制度を利用することで情報にたどり着ける可能性があります。

その他

タンス預金

金庫(自宅や貸金庫)や、タンス預金などがないか確認します。

遺産は上記のような「プラスの財産」だけではなく「マイナスの財産」があり、債務や借金などの調査も必要です。口座から定期的に引き落とされている支払い・ローン等(住宅ローンも債務に含まれます)がないか、確認を行ってください。

遺産の価値を調べるには、「相続税評価額」をご覧ください。

故人の遺産を引き継ぐ

遺産の全体像が見えてくれば、相続税の申告が必要かどうかも調べることができます。判定は税理士にご相談ください。
誰がどの財産を引き継ぐのかを相続人全員で話し合う「遺産分割協議」を行い、実際に引き継ぐために「相続手続」を行います。
なお、遺言書があり、この内容どおりに引き継ぐ場合、話し合いの必要はありません。

相続人の特定

役所で戸籍謄本を取得し、相続人を特定します。
相続の一連の手続では、誰が相続人であるかは必ず書類で確認されます。被相続人の本籍地で生涯分の戸籍謄本を取得し、相続人の現在戸籍も必ず取得しましょう。

取得が難しい場合は、代行取得もしてもらえますので、司法書士や税理士などの専門家に相談しましょう。

参考コラム法定相続分と遺留分

話し合い(遺産分割協議)

相続人全員で話し合って、誰がどの財産を引き継ぐかを決めます。この話し合いを遺産分割協議と言います。
遺産分割協議は多数決ではなく、相続人全員の合意が必要です。誰がどの財産を取得するか決まったら、その内容を書面にし(遺産分割協議書)、相続人全員が署名し実印を押します。

遺産分割協議書は、相続人同士のトラブル回避のために作成するのですが、その後の相続手続きにも使用します。

話し合いの内容を実行(相続手続き)

遺産分割協議の内容を実行します。不動産は法務局で名義を変更し、預金や有価証券などは金融機関で解約や名義変更をするなど、全ての遺産が引き継がれることとなります。

おわりに

相続手続きのイメージがわきましたか?
これらの手続きは、専門家に依頼して代行することもできます。とくに、遺産の把握後に財産の価値を調べなくてはならず、その評価方法については専門性が求められます。

私たち辻・本郷 相続センターでは、実際に相続が発生している方はもちろんのこと、相続が発生する前のご相談もお引き受けしています。お気軽にお問い合わせください。

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