「合同会社って一人で設立できるの?本当にできるか不安」
「個人事業主から、法人化するべき?事業にとってベストな判断をしたい!」
このような疑問やお悩みをお持ちではないでしょうか?
合同会社は一人でも設立可能です。
実際に、個人事業主が税負担軽減などのメリットにより、合同会社を設立する事例が近年増えています。
しかしながら、合同会社設立には、メリットだけでなく、デメリットもあります。
以下のメリット・デメリットを踏まえ、ご自身にとって必要な選択かどうか、慎重に判断することが重要です。
メリット 5つ | ①税負担が軽減できる場合がある ②信用度が上がり、資金調達が容易になる ③対外的信頼性が向上し、取引・採用拡大が見込める ④有限責任のため、倒産時のリスクが低くなる ⑤社会保険に加入できる |
デメリット 5つ | ①設立時に費用と手間がかかる ②会計・税務・法務面で、事務手続きの負担が重くなる ③赤字でも納税が必要 ④お金の自由度が低くなる ⑤社会保険への加入が必要になる |
これらのメリット・デメリットを踏まえると、合同会社設立(法人化)を検討するのがおすすめなのは、一般的には以下のケースです。
実際には、事業の形態や経費額など、個別の事情により、合同会社設立(法人化)がおすすめかどうかは異なってきます。
そのため、この記事では、一般論ではなく、
「自身が合同会社を設立するべきかどうか」を判断していただくために必要な情報を網羅的に解説していきます。
具体的には、以下のポイントを解説していきます。
【この記事でわかること】 |
・合同会社とは? ・合同会社は一人で設立できるの? ・合同会社(法人化)のメリット・デメリット ・合同会社(法人化)がおすすめなケース ・合同会社と株式会社の違い、おすすめなケース ・合同会社設立の流れ ・合同会社設立のデメリットを解消する方法 |
この記事を読むことで、合同会社について前提知識があまりない個人事業主の方でも、
・自身合同会社を設立することで、事業にとってプラスに働くか
・実際に一人で設立することは現実的か
を理解することができます。
ぜひ記事の最後までご覧ください。
目次
1. 合同会社は1人でも設立できるの?
冒頭でもお伝えした通り、合同会社は1人でも設立できます。
合資会社など、社員が2名以上いないと設立できない法人とは異なり、合同会社の場合、社員を雇っていない場合、雇う予定がない場合でも設立が可能なのです。
合同会社とは何か?といった前提知識がない個人事業主の方もいらっしゃると思うので、
まず初めに、そもそも合同会社とは何か?について解説し、
その後、合同会社は一人でも設立できるの?という疑問にお応えしていきます。
合同会社について、すでに知っている方は、「1-2. 合同会社は一人でも設立できるの?」からご確認ください。
1-1. 合同会社とは?
合同会社とは、会社の種類のうち、
・出資者(事業のために財産を提供する主体)=経営者となり、株主に経営が左右されず、経営の自由度が高い ・有限責任であり、会社が倒産した場合に、債権者に対して出資額を限度に責任を負う |
という2つの特徴がある会社の形態のことをいいます。
そもそも、会社には、会社法に定められているように、株式会社・合同会社・合資会社・合名会社の4種類があります。
株式会社 | 合同会社 | 合資会社 | 合名会社 | |
会社の種類 | 株式 | 持分 | 持分 | 持分 |
出資者 | 株主 | 経営者 | 経営者 | 経営者 |
出資者 | 株主 1名以上 | 社員 1名以上 | 社員 2名以上 | 社員 2名以上 |
責任の範囲 | 有限責任 | 有限責任 | 有限+無限責任 | 無限責任 |
最高意思決定期間 | 株主総会 | 社員の過半数 | 社員の過半数 | 社員の過半数 |
上場 | できる | できない | できない | できない |
この4種類の中で、合同会社は、
・株主が株式を取得することで資金を提供する株式会社とは違い、経営者が財産(出資金)を提供する
・合資会社や合名会社と違い、会社が倒産した場合に、債権者に対して、出資金以上の債権を返済する責任を負わない
という点が特徴です。
1-2. 合同会社は一人でも設立できるの?
繰り返しになりますが、合同会社は、株式会社や合名会社と同じく、1人から設立可能です。
株式会社 | 合同会社 | 合資会社 | 合名会社 | |
社員 | 1名〜 | 1名〜 | 2名〜 | 1名〜 |
「会社」というと、どうしても複数の社員が集まっているような印象を受けますが、合同会社・株式会社・合名会社については、社員が1名であっても設立が可能です。
資本金も1円から可能であり、登記や書面提出の手続きや設立費用の支払いにより、実質的に「誰でも」設立ができるようになっています。
ただ、合同会社の設立によるメリットがある一方で、デメリットもあるため、それぞれをしっかり把握した上で、自分が合同会社を設立するべきか、慎重に判断することが重要です。
次章以降でメリット・デメリットやおすすめなケースを解説していきますので、そちらをご確認ください。
2.一人合同会社(法人化)のメリット・デメリット【個人事業主との違い】
一人で合同会社を設立するメリット・デメリットについて、
①個人事業主から法人化するメリット・デメリット ②法人化する場合、株式会社ではなく、合同会社にするメリット・デメリット |
を区別して理解していくことが重要です。
本章では、①の個人事業主から法人化するメリット・デメリットについて解説していきます。
(②の株式会社との比較で合同会社を選ぶことについては、4.法人化する場合、合同会社、株式会社どちらがおすすめ?をご確認ください。)
個人事業主から法人化するメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット 5つ | ①税負担が軽減できる場合がある ②信用度が上がり、資金調達が容易になる ③対外的信頼性が向上し、取引・採用拡大が見込める ④有限責任のため、倒産時のリスクが低くなる ⑤社会保険に加入できる |
デメリット 5つ | ①設立時に費用と手間がかかる ②会計・税務・法務面で、事務手続きの負担が重くなる ③赤字でも納税が必要 ④お金の自由度が低くなる ⑤社会保険への加入が必要になる |
それぞれ具体的に見ていきましょう。
2-1. 一人合同会社(法人化)のメリット5つ
個人事業主が法人化する場合、以上の5つのメリットがあります。
メリットは様々なものがありますが、
①税負担が軽減できる場合がある ②信用が高まり、資金が調達できる可能性が高くなる |
という2つの点が特に大きな特徴です。
それぞれのメリットについて、詳しく解説していきます。
2-1-1. メリット①:税負担が軽減できる場合がある
合同会社を設立すると、税負担が軽減できる場合がある点が、最大のメリットと言えます。
個人と法人の場合、以下の税金項目が、以下のように異なってきます。
個人事業主 | 法人 | |
所得税・法人税(国) | 所得税のみ | 法人税+所得税(代表者個人) |
住民税(地方公共団体) | 個人住民税のみ | 法人住民税+個人住民税(代表者個人) |
事業税(都道府県) | 個人事業税 | 法人事業税 ※課税対象が個人の場合と異なる |
消費税(国・都道府県) | ともに、基準期間の課税売上高が1000万円以上の場合に課税事業者ちなる。税率は個人・法人で同じ。 ただ、課税売上高の計算方式が個人と法人で異なる。 |
以上の4つの項目が異なるだけでなく、
・経費として計上できる範囲が広がる
・退職金や役員報酬を活用した税負担軽減対策ができる
ことから、税負担額が軽減される可能性が生まれるのです。
実際に、どの程度税負担軽減されるかについては、代表者の給料額や経費、社会保険料の負担増などによっても異なるため、厳密にお伝えすることはできませんが、
例えば、
見込み売上:年間1000万円 経費:年間100万円 社長の年収:500万円 |
の事例では、年間40万円程度、税負担額が軽減すると想定されます。
個人事業主の場合 | 法人の場合 | |
所得税・法人税(国) | 940,027 円 | 所得税140,150 円+法人税494,475 円 |
住民税(地方公共団体) | 693,763 円 | 247,650 円 |
事業税(都道府県) | 305,000 円 | 住民税115,377 円+法人住民税155,544 円 |
社会保険料 | 1,032,361 円 | 1,407,000 円 |
合計 | 2,971,151 円 | 2,560,196 円 (個人事業主比▲410,955円) |
MoneyForward 法人税額シミューレーションにて算出
2-1-2. メリット②:信用度が上がり、資金調達が容易になる
次に、金融機関からの信用度が高まり、資金調達の可能性が広がるメリットがあります。
金融機関は、融資の際、「お金を貸した時に、返済してもらえると信頼できる根拠があるか」という観点で事業主を審査します。
個人事業主であっても、事業計画書やキャッシュフロー(資金繰り)計画書などで信頼性が示すことができる場合はありますが、
法人の場合、
①個人事業主とは違い、登記(履歴事項全部証明書)に会社の情報が記載されるため、会社の実態を確認できる ②法人の場合、会計・税務・法務手続きに厳格性が求められる ③法人の場合、会計上、個人の財産と会社の財産が厳格に区別することが求められる |
などの理由により、事業の持続性や計画書の数値の信頼性が推定されるため、資金調達の審査が通りやすくなることがあります。
資金調達を通じて、事業を拡大したい場合、法人化は非常に大きなメリットになります。
ただし、法人化をすれば必ず資金調達ができるわけではなく、一定以上の出資金(自己資金)があることや、事業そのものの将来性、資金繰りの信用性が数値根拠を持って示せるかどうかも重要になってきます。こちらの注意点については、「6-4. よくぶつかる壁④|資金調達がうまく行かない」も併せてご確認ください。
2-1-3. メリット③:対外的信頼性が向上し、取引・採用拡大が見込める
法人化により、金融機関だけでなく、取引先や、有能な人材からの信頼性も高まり、取引や採用拡大が見込める点も大きなメリットです。
個人名ではなく、会社名であることからも信頼性が高まりますし、会社を設立したという事実そのものから一定の売上が立っていることがわかるため、それによって信頼できると感じる会社や個人も多いです。
特に、大企業との取引や、公的機関との連携を視野に入れる場合、法人であることの信頼性は重要になってきます。
取引や採用拡大が可能になり、さらに、メリット②にあるような資金調達も可能になれば、リスクをとって事業を拡大することが可能になるのです。
2-1-4. メリット④:有限責任のため、倒産時のリスクが低くなる
有限責任とは、「1-1. 合同会社とは?」でも触れたように、倒産時に出資金額以上の責任を問われないことを言います。
金融機関から借入をしている場合、個人であれば、倒産時に借入金額の全額を返済する責任を負うことになります(無限責任)。
一方で、法人であれば、倒産時に出資金額以上の借入金額を返済する責任を負いません(有限責任)。
借入をしない場合、このようなメリットはありませんが、借入をしている場合や借入を今後していきたい場合は、有限責任であることで、倒産時のリスクを大幅に軽減できます。
現時点で事業が安定していても、社会を取り巻く変化や、ChatGPTをはじめとした技術の急速な変化など、予測できない事情によって事業が倒産してしまう可能性は0とは言えません。
そうしたリスクを想定した時、有限責任であることは、大きなメリットになります。
2-1-5. メリット⑤:社会保険に加入できる
法人化すると、厚生年金保険や健康保険、雇用保険などといった社会保険に加入できるようになる点もメリットです。
それにより、例えば
・将来的に受け取る年金額が増える ・国民健康保険にはない、傷病手当金(病気や怪我による休業時の生活保障)を受け取ることができる |
など、お金を生み出せなくなる「いざという時」に備えることができます。
一方で、このメリットは、コスト増というデメリットの裏返しでもあるため、注意が必要です。
詳しくは、「2-2-5. デメリット⑤:社会保険への加入が必要になる」をご覧ください。
2-2. 一人合同会社(法人化)のデメリット5つ
法人化にはメリットがある一方で、以上のように5つのデメリットもあります。
特に、設立時だけでなく、恒常的に事務手続きの負担が重くなってしまう点が大きなデメリットです。
具体的にどのようなデメリットか、詳しく解説していきます。
2-2-1. デメリット①:設立時に費用と手間がかかる
まず、会社設立には、10万円から数十万円の費用がかかり、手続きが煩雑で時間がかかる点がデメリットです。
設立費用は、合同会社・株式会社でそれぞれ以下の費用がかかります。
合同会社 | 株式会社 | |
定款用収入印紙代 | 40,000円 (電子定款では不要) | 40,000円 (電子定款では不要) |
定款の謄本手数料 | 0円 | 約2,000円 (250円/1ページ) |
定款の認証手数料 (公証人に支払う手数料) | 0円 | 資本金100万円未満:30,000円 資本金100万円以上300万円未満:40,000円 資本金300万円以上:50,000円 |
登録免許税 | 60,000円 または 資本金額 × 0.7% どちらか高いほう | 150,000円 または 資本金額 × 0.7% どちらか高いほう |
合計 | 約100,000円〜 | 約222,000円〜 |
合同会社の場合であっても、10万円程度は費用がかかります。
それ以上に手続きが煩雑であり、時間がかかってしまう点が、個人事業主にとっては大きな負担と言えるでしょう。
具体的な手続きは、合同会社の場合、
①会社の基本情報を決定 ②法人用の印鑑を作成する ③定款を作成する ④出資する ⑤登記申請書類を作成する ⑥登記申請をする ⑦税務署など各所へ届出·銀行開設をする ※詳細は、「5. 一人合同会社設立の流れ」をご参照ください。 |
などの手続きが必要になります。
株式会社の場合、合同会社よりもさらに手続きが複雑になってきます。
専門知識がない中、1人で手続きをする場合、1ヶ月以上の時間がかかることもあります。
個人事業主として、忙しい毎日を送っている場合、そのような時間を割くことが大きなデメリットになってしまうでしょう。
2-2-2. デメリット②:会計・税務・法務面で、事務手続きの負担が重くなる
設立時だけでなく、日常的に事務手続きの負担が重くなる点が、最大のデメリットといえます。
法人は、個人と異なり、信頼性が示せますが、その反面、会計・税務・法務面で厳格性が求められます。
1人で事業を回しながら、会計・税務・法務面の事務手続きも行うことは、専門知識がある場合であっても大きな負担となってしまいます。
特に、決算申告の手続きが、個人の場合の確定申告と異なり、煩雑である点が、多くの一人経営者の頭を悩ませています。
このように、申告手続きや日常的な事務手続きの負担が重いと、事業そのものに悪影響を及ぼしかねません。
しかしながら、このデメリットは、専門家の力を借りることで解消することができるものでもあります。詳しくは、「7.一人で合同会社を設立するなら、専門家への依頼がおすすめ!」をご覧ください。
2-2-3. デメリット③:赤字でも納税が必要
また、赤字でも納付が必要な税金がある点にも注意が必要です。
個人事業主の所得税にあたる「法人税」は、赤字の場合課税されませんが、
・消費税 ・法人住民税 ・法人事業税(資本金が1億円を超える場合) |
については、赤字の場合であっても、課税されます。
消費税は利益に関係なく、「取引額」に応じて課税されます。
法人設立から2年経過していない場合や、2年前の売上が課税売上高が1,000万円以下などの場合は、消費税の免除を受けることができますが、条件を満たさない場合、利益に関係なく消費税を納付する必要があります。
また、法人住民税や法人事業税については、資本金額などに応じて税額が決定されます。
そのため、ある程度安定した事業継続が見込まれる場合や、余剰資金がある場合以外には、赤字でも納税が必要になることが大きなデメリットとなります。
2-2-4. デメリット④:お金の自由度が低くなる
法人化をすると、法人と個人のお金を厳格に管理することが求められるため、法人の銀行口座から自由にお金を引き出すことができなくなる点もデメリットの1つです。
「2-2-2. デメリット②:会計・税務・法務面で、事務手続きの負担が重くなる」でもお伝えしたように、法人は、信頼性を示せる反面、事業運営にかかる責任も重くなります。
そのため、たとえ1人会社であるといっても、会社のお金を私物化することはできません。
給与や、役員報酬、経費などと、勘定科目で適切に処理した上ででないと、法人のお金を個人のお金として利用することが難しいです。
一人で自宅で仕事をしている場合、生活と仕事が一体であるため、厳格に管理することは大きなデメリットであり、ストレスになってしまうかもしれません。
2-2-5. デメリット⑤:社会保険への加入が必要になる
最後に、「2-1-5. メリット⑤:社会保険に加入できる」のメリットの裏返しでもありますが、法人の場合社会保険へ加入が必須となっています。
福利厚生が充実化する一方、コスト負担が大きくなる点がデメリットです。
ただ、社会保険の加入は社会的信用などコストのみでは判断できない部分もあるため、メリット・デメリットをよく理解したうえで総合的に判断するのがよいでしょう。
3.【結論】一人合同会社(法人化)がおすすめなケース
個人事業主が法人化するメリット・デメリットを踏まえた上で、結局どういう場合に法人化をするのがおすすめか?気になるところではないでしょうか。
法人化するべきかどうかについて、実際には、事業の形態や、個別の事情を踏まえた判断が必要になりますが、以上の2つの場合、法人化を検討することがおすすめです。
それぞれについて、具体的に見ていきます。
3-1. 年間所得が800万円を超えてきたタイミング
年間所得が800万円を超えてきたタイミングが、合同会社設立の検討を始めるのにおすすめです。
年間所得が800万円でも税負担軽減メリットが生まれないケースもありますし、1000万円以上を超えてきた段階の方が現実的ではありますが、各種控除や経費によってはメリットが出てくる可能性があるため、検討を始めるには最適なタイミングと言えるでしょう。
「2-1-1. メリット①:税負担が軽減できる場合がある」でもお伝えしたように、法人化によって税負担が軽減できるかどうかは、売上だけでなく、経費や社長の給料、退職金制度を利用するかどうかなど、様々な違いによって異なってきます。
年間所得が800万円を超えてきたタイミングで、ご自身のケースで税負担軽減のメリットが生まれるかどうか、専門家に相談して、シミュレーションしてみましょう。
この際に、専門家への外注費用を踏まえても、メリットが生まれるかどうかという視点が重要です。
法人化によって、事務手続きが煩雑になってしまうため、法人化するのであれば専門家への依頼が一般的であるからです。
税負担軽減額が、専門家への外注費を上回るのであれば、十分にメリットがあるため、法人化に向けて動き出すことがおすすめです。
3-2. 事業を拡大していきたいタイミング
当面は一人で経営を続けるものの、資金調達をするなど、リスクをとりながら事業を拡大していきたい場合、法人化を検討することを特におすすめします。
事業を拡大する上では、
・採用による人員の拡大 ・資金調達 ・(BtoBであれば)取引先の拡大 ・(BtoCであれば)ブランドイメージの向上 ・マーケティングに費用を投下すること |
などが重要になってきますが、法人化により、いずれも可能性が高まるからです。
逆に言えば、個人事業主では事業拡大に限界があります。
法人化のデメリットとして、事務手続きが煩雑になることもありますが、専門家に外注することで負担を減らせる可能性があります。
専門家への外注費用も、税負担軽減額や、事業拡大による利益拡大によってまかなうことができる見込みがあるのであれば、長期的にメリットの方が大きくなると言えるのです。
4.法人化する場合、合同会社、株式会社どちらにすべき?
法人化のメリット・デメリットやおすすめのケースがわかり、ご自身が法人化を検討すべきかどうか、判断するための情報を知ることができたのではないでしょうか。
法人化するべきかどうかを判断した後に、合同会社・株式会社のいずれにするかも併せて検討する必要があります。
合同会社・株式会社の違いは、「1-1. 合同会社とは?」の表でもみたように、
・合同会社の出資者:経営者(所有と経営が一体) ・株式会社の出資者:株主(所有と経営が分離) |
という点が大きな違いです。
それにより、合同会社の場合は、金融機関からの融資や補助金など、資金調達の方法が限られるのに対し、株式会社は株式の発行や上場によって、大規模に資金調達が可能になる特徴があります。
そういった特徴や、合同会社設立後に株式会社への組織変更が容易であることを踏まえると、
・設立後、急速に事業を拡大する予定である場合は、株式会社がおすすめ
・それ以外なら、基本的に合同会社がおすすめ
になってきます。
合同会社・株式会社の違いを踏まえながら、メリット・デメリットを詳しくみていきます。
4-1. 合同会社・株式会社のメリット・デメリット比較
合同会社・株式会社の違いを踏まえると、それぞれ以下のメリット・デメリットがあります。
合同会社 | 株式会社 | |
メリット | ・経営の自由度高い ・迅速に意思決定ができる ・設立時、設立後のコストを抑えられる | ・株式発行や、上場により、大規模な資金調達ができる ・法人としての信頼性が高く、取引や採用を拡大できる |
デメリット | ・大規模な資金調達はできない | ・経営の自由度が低い ・設立費用、設立後の費用が高い ・決算公告の義務がある |
おすすめなケース | 設立後、当面は事業を拡大する予定がない場合 | 設立後から事業を急速に拡大したい場合 |
このように、株式会社は、株式発行により広く資金調達ができる一方で、株主に対して経営責任をおうため、経営の自由度が低かったり、迅速な意思決定ができないデメリットがあります。
それに対し、合同会社は、株式発行による大規模な資金調達はできませんが、出資者=経営者であるため、株主に左右されず、自由度の高い経営ができる点が大きなメリットになっています。
株式会社であっても出資者がご自身だけの場合などは、自由度の高い経営ができます。
そのため、合同会社がおすすめか、株式会社がおすすめかの別れ目は、「大規模な資金調達を必要とするかどうか」になってきます。
大規模な資金調達を必要とする場合は株式会社がおすすめであり、そうでない場合は基本的に合同会社がおすすめになってきます。
次章以降で詳しく見ていきます。
4-2. 株式会社がおすすめなケース
メリット・デメリットを踏まえると、法人化する場合に株式会社がおすすめなのは、法人設立後、大規模な資金調達や採用を行い、事業を大きく拡大したい場合になります。
その理由としては、
・資金調達方法が限られる合同会社と違い、株式発行や上場により大規模な資金調達が可能であること ・対外的な信頼性やブランドイメージも株式会社のほうが高く、採用や取引拡大の可能性が高まること ・株主に対して責任を追うため、自由度が低くなる側面もあるが、株主からのプレッシャーを追い風に事業成長を加速できる側面もあるため |
などが挙げられます。
一方で、合同会社から株式会社への組織変更は、変更費用約10万円程度で可能ですし、専門家に依頼するのであれば大きな手間もかかりません。
そのため、株式会社のデメリットを踏まえると、事業拡大に向けて、すぐに動き出さない場合には、合同会社がおすすめであり、すぐにでも事業拡大に向けて動き出す予定である場合は、株式会社がおすすめになってきます。
4-3. 合同会社がおすすめなケース
法人設立後、比較的に早いタイミングで、大規模な資金調達や採用を行い、事業を大きく拡大したい場合を除き、基本的には合同会社がおすすめになってきます。
合同会社は、自由度高く経営ができる点や、ランニングコストが抑えられるというメリットがありますし、事業拡大のため大規模な資金調達をする方向に舵を切る場合には、大きな手間やコスト負担なく、株式会社にいつでも組織変更できるからです。
そのため、当面一人で会社を運営される予定である場合には、基本的には合同会社がおすすめになってきます。
合同会社・株式会社の選択も専門家に相談することがおすすめ! |
本章では、基本的に、大規模な資金調達をするかどうかで、合同会社・株式会社のどちらがおすすめかはかわってくるとお伝えしました。 しかし、 ・業種や業態によっては、信頼性のために株式会社がおすすめなケース ・事業の拡大状況を踏まえると、人員を増やし、株式会社にするのがおすすめなケース もあります。 合同会社・株式会社の選択は総合的に判断することが重要であるため、ご自身だけで判断するのではなく、専門家に相談した上で、選ぶことがおすすめです。 |
5.一人合同会社設立の流れ
実際に合同会社を設立する場合、以上のような流れで手続きを進めていくことになります。
専門家に手続きを依頼するかどうかによっても異なりますが、目安としては2週間〜1ヶ月程度、時間がかかります。
「今、合同会社を設立するのがいいか?」を判断する上でも、手続きの流れや準備資料をあらかじめ把握しておくことが重要です。
それぞれ、具体的に解説していきます。
5-1. 会社の基本情報を決定する(定款作成の準備)
合同会社設立においては、定款(ていかん)の作成が必須となっており、定款で記載する会社の基本情報をあらかじめ決定します。
定款とは、会社の事業活動における根本となる原則・ルールのことをいいます。
定款で記載する内容については、
①必ず定めないといけない基本情報(絶対的記載事項) |
会社の目的、会社名、本店の所在地、社員の氏名又は名称及び住所、出資金額など |
②定款で定めないと効力が発生しない情報(相対的記載事項) |
持分の譲渡要件、業務の決定方法や社員の指名方法など |
③定款で定めなくてもどちらでも可能な情報(任意的記載事項) |
事業年度、業務執行社員の報酬など |
参考:法務省HP
に分かれています。
5-2. 法人用印鑑を作成する
「5-1. 会社の基本情報を決定(定款作成の準備)」で決定した商号(会社名)をもとに、法人用の印鑑を作成します。
登記書類に法人用の印鑑(実印)捺印が必要な箇所があり、設立後に法人用の銀行口座の開設や様々な契約書類において法人用の印鑑(実印)の捺印が必要になってくるため、設立前の早い段階で作成しましょう。
実印作成後は、「5-6. 登記申請」時に、印鑑届出書を提出し、印鑑登録をすることになります。
5-3. 定款を作成する
「5-1. 会社の基本情報を決定(定款作成の準備)」で決定した内容をもとに、定款を作成していきます。
定款は、合同会社に限らず会社を設立する際は作成が必要であり、設立後は定款に基づいて事業を行っていくことが求められるため、ミスがないように、慎重に決定していくことが求められます。
5-4. 出資する
「5-1. 会社の基本情報を決定(定款作成の準備)」で決定した出資金額を実際に振り込みます。
「振込した」という事実が必要であるため、出資金の資金源が同じ銀行口座にある場合も、一度引き出した上で当該銀行口座に振込・入金し、通帳明細コピーあるいはインターネットバンキングの明細をコピーし添付する必要があります。
5-5. 登記申請書類を作成する
事前に準備した定款や出資金の払込証明書の作成以外に、
・合同会社設立登記申請書
・印鑑届出書
・代表社員の印鑑登録証明書
・代表社員就任承諾書
など、登記に必要な書類を作成していきます。
詳しくは、下記の記事を参考に、準備を進めましょう。
5-6. 登記申請する
必要書類や添付書類の作成が完了したら、本店所在地を管轄している法務局をこちらより探し、窓口に出向いて書類を提出します。
書類の提出をもって、登記申請が完了です。
あるいは、登記・供託オンライン申請システムを利用し、オンラインで申請することも可能です。
5-7. 税務署など各所へ届出・銀行口座開設を行う
登記手続き完了後は、以下の手続きを行う必要があります。
登記手続き完了後に必要な手続き |
・税務署への届出 ・地方自治体への届出 ・年金事務所への届出 ・(社員を雇う場合は)労働保険関係の手続き ・銀行にて法人用銀行口座の開設 ・個人事業の廃業届出書の提出 |
が必要になってきます。
6. 一人合同会社設立時によくぶつかる5つの壁と対策
一人で合同会社を設立するメリットや、実際の手続きの流れがわかった段階で、すぐに設立手続きを始めてしまうのは性急でしょう。
十分な検討がないまま合同会社を設立し、失敗してしまうケースや、壁にぶつかり苦労するケースがたくさんあるからです。
設立手続きを進める前に、以上のよくぶつかる壁5つを確認した上で、事前の対策を考えた上で、手続きを進めていきましょう。
6-1. よくぶつかる壁①|設立手続きの段取りが悪く時間がかかってしまう
まず、設立手続きが思うように進まず、想定していた設立時期よりも大幅に後ろ倒しになってしまうことがあります。
<よくぶつかる壁> ・個人の印鑑証明書の有効期限が切れていることが、提出直前に発覚し、再発行に時間がかかる ・印鑑の作成を前もって行っておらず、時間がかかる ・必要書類が不足していたり、書類に不備があることで、登記申請手続きがストップする ・会社名や出資金額が決まらず、先延ばしになってしまう |
このような理由により、思うように進まないことが多いです。
設立手続きに着手する前に、
<事前に検討が必要なこと> ・何を決めないといけないか ・何を準備しないといけないか ・その準備にどれくらい時間がかかるか |
を網羅的に把握した上で、逆算して手続きを進める必要があるのです。
6-2. よくぶつかる壁②|十分な検討をしないまま会社の基本事項を決めてしまい失敗する
設立手続き後に、会社の基本事項を修正する必要が発覚する事例があります。
例えば、
・他社の商標登録などの関係で、定款で定めた商号が利用できないことが判明する ・新規事業のため、定款で定めた目的を追加する必要が判明する ・何も考えずに出資金額を決めたが、少なすぎて資金調達ができないことが判明する ・繁忙期と決算期が重なってしまい大変であることが判明する |
などの理由で、定款を修正する必要が生まれ、手続きに時間がかかってしまうことがあります。
事前に、
<事前に検討が必要なこと> ・商号が利用できるか調査する ・今後追加する可能性がある事業がないか確認する ・資金調達をすることも踏まえて出資金額を決める ・繁忙期を踏まえて決算期を設定する |
などを調査・検討した上で、会社の事項を決定し、定款を作成することが重要です。
6-3. よくぶつかる壁③|事務手続き・管理体制の構築に手が回らず、厳格な管理ができないまま放置してしまう
合同会社設立後から、すぐに法人としての事務手続きや管理が求められます。
しかしながら、手続き・管理体制の構築に手が回らず、
例えば、
・法人用のクレジットカードや銀行口座を個人利用で使ってしまう ・領収書の管理や会計帳簿の作成をしないまま放置してしまう |
などと、個人事業主と同じような管理を続けてしまうケースがよくあります。
しかしながら、法人は、個人事業主と異なり、信頼性が示される反面、会計上・税務上厳格な管理が求められます。
杜撰な管理を続けてしまうと、極端な場合、経営状態が正しく把握できず、資金繰りの悪化に繋がってしまったり、税務調査で問題となることがあります。
見切り発車で合同会社を設立するのではなく、設立後の管理体制を整えた上で、設立することが重要です。
この点については、「7.一人で合同会社を設立するなら、専門家への依頼がおすすめ!」でお伝えするように、専門家の力を借りることで、対策することができます。
6-4. よくぶつかる壁④|資金調達がうまく行かない
合同会社設立により、信頼性を高め、資金調達を行いたいと考えていたものの、すぐにはうまくいかないケースもあります。
「2-1-2. メリット②:信用度が上がり、資金調達が容易になる」でもお伝えしたように、金融機関は、融資の際に、「お金を貸した時に、返済してもらえると信頼できる根拠があるか」という観点で審査を行います。
法人格を持っていても、
・資本金(自己資金)が少ないこと ・事業計画書で、事業の将来性や存続性が示せていない ・資金繰り計画書で、事業の安定性が示せていない ・会計処理や事務手続きの管理体制が整っていないこと |
などにより、銀行が企業の信頼性を評価できない場合があります。
資金調達を目指すのであれば、設立してから資金調達について考えるのではなく、設立前の段階から
<事前に検討が必要なこと> ・この業態・売上で合同会社を設立したら資金調達の可能性があるか ・この程度の金額資金調達するのであれば、どの程度の出資金が望ましいか ・管理体制をどのように構築していくか |
を検討しておくことが重要です。設立前の段階で、金融機関や専門家に相談しておくのもおすすめです。
6-5. よくぶつかる壁⑤|税負担軽減対策に手が回らず、メリットが活かせない
税負担を軽減できることを理由に合同会社を設立したにもかかわらず、実際の対策に手が回らず、メリットが生かせないケースもあります。
例えば、
・決算日をすぎてから税負担軽減対策をしようとするが間に合わない ・開業費の税負担軽減メリットを生かせない |
などにより、設立初年度の税負担軽減メリットを逃してしまうケースが多いです。
合同会社を設立すれば自動的に税負担が軽減できるわけではありません。
「 2-1-1. メリット①:税負担が軽減できる場合がある」でもお伝えしたように、
経営者の給料額や経費の対象、退職金の利用などにより、どれくらい税負担が軽減できるかが異なるため、会社ごとの事情を踏まえて、税負担軽減のためにベストな対策をあらかじめ検討する必要があるのです。
この点についても、次章でお伝えしますが、専門家の力を借りることで、乗り越えることができます。
7.一人で合同会社を設立するなら、専門家への依頼がおすすめ!
一人で合同会社を設立するのであれば、専門家への依頼が断然おすすめです。
専門家がおすすめなのは、
①合同会社設立時の失敗を回避できる ②自分で行うよりも、手間を軽減できる |
という2つの理由があるからです。
それぞれについて解説していきます。
7-1. 合同会社設立時の失敗を回避できるから専門家依頼がおすすめ
「6. 一人合同会社設立時によくぶつかる5つの壁と対策」にて、合同会社設立時によくぶつかる壁を5つご紹介してきました。
いずれのケースも、
・設立手続き・設立後の事務手続きが複雑で、難しい ・手続きが難しいが、十分に知識を得たり、検討する時間が確保できないる |
ことが原因で失敗してしまっています。
特に、合同会社の設立を検討されているタイミングは、事業が忙しくなっている時期と重なるかと思います。
そうした状況の中、合同会社を「ひとりで」設立すること場合は、時間的な余裕のなさから、壁にぶち当たってしまう可能性が高いのです。
そのため、一人で合同会社を設立する場合は、専門家に依頼することで、失敗のリスクを最小限にすることをおすすめします。
7-2. 自分で行うよりも、手間を軽減できるから専門家依頼がおすすめ
また、専門家に依頼することで、手間を軽減でき、ひいては事業面でもメリットがあるため、断然おすすめです。
一人で事業を営まれている方にとって、「時間=売上を生み出す最大の資源」です。
そのように大切な時間を、煩雑な手続きにストレスを感じながら取り組むことにあてるのではなく、
・経営について考える時間にする
・営業やサービス提供の時間にする
など、事業を安定化させたり、拡大することに繋げられたらベストですよね。
そもそも、合同会社設立の目的は、
・税負担を軽減することで余剰資金を生み出す
・事業を拡大する
という点にあります。
会社設立や、設立後の事務手続きを一人で行うことにより、事業にあてられる時間、売上が減少してしまっては、本末転倒になってしまいます。
専門家に依頼することは、忙しい中で事業を営まれている方にとっては「時間を大切にし、事業を安定・拡大する」という、合同会社設立の目的を果たす上でも必要な選択ともいえるのではないでしょうか。
設立時だけでなく、設立後も専門家へ依頼することがおすすめ! |
合同会社設立時の手続き時に依頼するだけでなく、設立後の運営面でも専門家と顧問契約を結び、継続的に依頼するのがおすすめです。 専門家への依頼は、 ①合同会社設立時の手続きだけを代行で依頼する場合 ②合同会社設立時だけでなく、設立後も顧問契約を締結し、継続的に事務手続きの代行やアドバイス等を依頼する場合 の2パターンに分かれます。 合同会社を「一人で」設立する場合は、事業に専念するべく、②の選択がおすすめです。 |
8.合同会社のメリットを最大化する、正しい専門家の選び方
専門家に依頼するといっても、数ある選択肢の中で、誰に依頼するのが良いのか、迷ってしまいますよね。
専門家を選ぶ上では、①信頼性(手間の軽減)、②経営視点での提案力、③コストの3つの軸で比較し、選ぶことがおすすめです。
具体的には、
①信頼性(手間の軽減) ・会社の重要な手続きを、完全に任せられる信頼性があること ・様々な分野の手続きを一気通貫で任せられること 失敗例:専門家に依頼しても、信頼できない場合全てを任せることができず、逆に手間が増えてしまうケースがあります ②経営視点での提案力・手続きを代行するだけでなく、税務面や経営面で専門的なアドバイスをもらえること ・専門家には代行できない、どうしても本人が行わないといけない業務についても、「効率化」するアドバイスをしてもらえること 失敗例:専門家に依頼し、合同会社を設立しても、失敗してしまったり、設立の目的を果たせない可能性もあります ③コスト・料金体系は明瞭か ・コストは最小限に抑えられるか 失敗例:料金体系が明瞭でないことで、契約時に想定していなかったコストがかかってしまうケースがあります |
といった観点に着目して、専門家を選んでいくことが重要になります。
9.一人合同会社を設立するなら、実績2万件、辻・本郷税理士法人がおすすめ
「8.正しい専門家の選び方」において、専門家を選ぶ上では、①信頼性(手間の軽減)、②経営視点での提案力、③コストの3つの点が判断軸になるとお伝えしました。
そのような3つの観点からも、辻・本郷税理士法人は皆様のお力になることができると、確信しています。
なぜなら、辻・本郷税理士法人は、
①国内顧問数No.1の税理士法人であり実績2万件、信頼できる専門家集団に手続きを丸投げできる ②手続きを代行するだけではない、専門家集団が、経営者のブレインとなって、経営にベストな提案をする ③料金体系が明瞭で、コストが最小限に抑えられる |
という3つの強みがあるからです。
それぞれについて詳しく解説していきます。
9-1. 実績2万件、信頼できる専門家集団に手続きを丸投げできる
辻・本郷税理士法人は、顧問先数約2万件、全国の拠点数80箇所、ともに全国1位を誇る、日本NO.1の税理士法人です。全国各地の多くのお客様から選ばれている実績があります。
また、職員数も1,811名と全国1位であり、どの地域で、いつご依頼いただいても、専門性が高くや経験豊富な専門家が、会社設立の手続きを代行することが可能です。(データは2022年11月時点)
信頼できない専門家に依頼してしまうと、合同会社設立時の失敗を回避できなかったり、経営者様がご自身で手続きについて調べる時間を取られてしまいますが、
辻・本郷税理士法人に手続きをお任せいただければ、経営者の皆様には、安心して経営や事業に専念いただくべく、専門家が全力でサポートいたします。
9-2. 手続きを代行するだけでなく、豊富な経験を積んだ専門家集団が、経営者のブレインとなって経営にベストな提案をしてくれる
辻・本郷税理士法人の専門家は、手続きを代行するだけではありません。
手続きを代行するだけでなく、経営者のブレインとなって、長期的な事業の発展に何が必要かを考えた上で、税負担軽減対策や業務効率化対策、事業拡大に向けたご提案をさせていただきます。
顧問先数2万件の事例、専門家集団のノウハウが蓄積された辻・本郷税理士法人だからこそ、事業発展のための提案が可能になってきます。
そして、ただ提案するだけでなく、MFクラウドなどのIT技術との連携などにより、日々の会計作業の自動化を実現し、経営者の負担を実際に軽減するための仕組みをご提供します。
このように、辻・本郷税理士法人の専門家の経験・ノウハウや、ITサービスとの連携により、経営者の皆様が事業を存続・発展させていくためにトータルでサポートします。
9-3. 料金体系が明瞭で、費用を最低限に抑えられる
このように、業界NO.1のクオリティを誇るサービスを提供する一方で、料金体系が明瞭であり、費用が最低限に抑えられる点が特徴です。
設立手続きについては、「起業家応援パック」をご用意しています。税理士顧問契約と併せてご利用いただくことで、ご自身で設立するよりも79,000円も安い価格で、設立手続きを専門家に依頼することができるのです。
また、顧問契約を締結いただければ、税理士が会計から税務、給与、決算面に至るまで、経営者の事務手続きをトータルでサポートします。
顧問契約の料金は、売上高に応じて異なりますが、売上高1000万円超、3000万円未満であれば、年間474,000円・月間394,000円でフルサポートを受けられます。
辻・本郷税理士法人は、以上のように、料金体系を明瞭にしている点が特徴です。
また、最高品質のサービスを、最低限の価格で提供している点にも自信を持っています。
それが可能な理由としては、
・本当に必要なサービスに厳選している
・Webサービスを活用し、リモートでのコミュニケーションを取ることにより、業務効率化を徹底している
・顧客数No.1だからこそ、規模の経済が働き、実現できる
ことがあるからです。
合同会社設立による、税負担軽減額や、事業拡大による利益拡大を踏まえれば、十分に見合う投資とご判断いただけるのではないでしょうか。
会社設立代行なら
辻・本郷 税理士法人の無料相談へ
10. まとめ
この記事では、合同会社を一人で設立できるのか?という疑問にお応えすると共に、合同会社を一人で設立するべきかどうか、する場合の手続きや注意点について解説しました。
◎合同会社は一人で設立できる!
◎合同会社設立のメリット・デメリット
メリット 5つ | ①税負担が軽減できる場合がある ②信用度が上がり、資金調達が容易になる ③対外的信頼性が向上し、取引・採用拡大が見込める ④有限責任のため、倒産時のリスクが低くなる ⑤社会保険に加入できる |
デメリット 5つ | ①設立時に費用と手間がかかる ②会計・税務・法務面で、事務手続きの負担が重くなる ③赤字でも納税が必要 ④お金の自由度が低くなる ⑤社会保険への加入が必要になる |
◎合同会社設立(法人化)検討がおすすめなケース
・年間所得が800万円以上の場合
・リスクをとって事業拡大をしていきたい場合
◎合同会社・株式会社どちらにすべきか?
法人設立後、比較的に早いタイミングで、大規模な資金調達や採用を行い、事業を大きく拡大したい場合を除き、基本的には合同会社がおすすめ
このような情報を参考にしていただきながら、ご自身の事業にとって合同会社設立がベストかどうかご判断いただければと思います。
検討段階から、辻・本郷税理士法人にご相談いただくことで、皆様の疑問やお悩みにお役に立てると考えます。お気軽にご相談ください。