「会社を最短で設立するための方法が知りたい!」
「株式会社設立には最短でどれくらいの日数がかかるの?」
1日も早く会社を設立したい場合、どのくらいで設立が可能なのでしょうか。
結論からいうと、株式会社の設立自体は最短3日で行うことができます(合同会社は「定款認証」が無いので、最短1日で申請できます)。
会社の設立年月日は、法務局が設立登記申請を受け付けた日です。準備を最速2日で済ませ、3日目に法務局に設立申請を出せば、理論上は可能です。
▼会社設立を最短で行うためのスケジュール例
※登記完了予定日や処理状況は、登記申請を行った登記所を管轄する法務局のホームページの「登記完了予定日」タブからご確認することができます。
申請が下りるのは、追加で3日〜1週間ほどかかります。合計でかかる時間としては3日 + 3日〜1週間=約1〜2週間ほどみる必要があるでしょう。
ただし、最短で会社設立をすると十分に申請内容を検討する時間がないため、記載ミスや、設立後にトラブルが生じることがあります。よほど急ぎでなければ、1週間〜2週間ほどかけて、慎重に準備を行うべきです。
とはいえ、会社の設立は法律や税金関係などを考慮する必要があり、書類作成や準備自体が大変複雑です。
効率よく進めないと、二度手間や無駄な行動が起こり、必要以上に時間を浪費することにもなりかねません。最悪の場合、ちょっとした記載ミスで事業に必要な許認可が下りなかったり、必要な融資が受けられず、会社として機能できないケースもあるのです。
そこで、この記事では、最短で会社設立を行うために、次のことを解説します。
▼この記事のポイント
・最短で会社設立するための効率的なスケジュールを紹介 ・会社設立申請後に行う手続きを解説 ・会社設立を急ぐと起きやすいトラブルを解説 |
この記事を読めば、何を、どのタイミングで行えばいいのかが分かり、効率よく会社の設立を進めることができます。注意点などもわかるので、後悔や失敗のない会社設立が行えるでしょう。
ぜひ参考にして、あなたの会社を最短で設立してください。
目次
1.最短3日で会社設立するための効率的なスケジュール
会社設立を最短で行うには、効率的なスケジュールを組み、一日でも無駄のないように実行することが大切です。
会社の設立申請は複雑で、さまざまな書類や手続きが必要です。1つでも不備があると、やり直しのために数日を無駄にしかねません
次の表が、最短で会社設立をするためのロードマップです。会社の設立年月日は、法務局が設立登記申請を受け付けた日なので、理論上は3日で会社設立が可能となります。
▼会社設立を最短で行うためのスケジュール
登記完了予定日や処理状況は、登記申請を行った登記所を管轄する法務局のホームページの「登記完了予定日」タブからご確認することができます。
▼登記完了予定日の確認(例:東京法務局)
出典:東京法務局
《最短》24時間以内に申請が完了するオンライン申請もあるがハードルは高い |
令和3年2月15日から法務省によって、「オンラインによる定款認証及び設立登記の同時申請(通称:スーパー・ファストトラック・オプション)」という制度の運用が開始されています。 この制度を利用すれば、ある一定の条件を満たすことで、オンラインによる24時間以内処理が可能となります。 ただし、次のような事前準備が必要で、かえって時間がかかるとの声も上がっています。 ・「登記ねっと」の登録とソフトの導入、ダウンロードが必要 ・発起人・設立時役員の全員が「マイナンバーカード」を取得済み ・すべての添付書類に「電子署名」が必要 ・「公的個人認証サービスの電子証明書」が必要 ・申請前に「商業登記電子証明書」の取得が必要 ・公証役場との面談を予約し、申請当日に公証人とテレビ電話での面談が必要 ・同時申請で当日中に定款が認証されないと設立登記の申請は却下 下準備にかなり手間がかかるだけでなく、短期間での申請によって、ミスやリスクが大きくなることに注意が必要でしょう。 どうしても利用したい場合は、オンライン申請に慣れている司法書士か会社設立代行サービスなどの専門家に相談することをおすすめします。 詳しくは、法務省ホームページの「完全オンライン申請による法人設立登記の「24時間以内処理」について」、または登記・供託オンライン申請システム「登記ねっと 供託ねっと」を御覧ください。 |
2.《今すぐに始めるべき》最短で会社設立を行うための4つの準備
最短で会社設立を行うために、とにかく早く準備するべきことがあります。
設立のための書類が完成したとしても、以下の4つの準備が揃っていないと、申請ができない可能性があるためです。
それぞれ解説していきます。
2-1.発起人全員分の印鑑登録証明書の取得(各2通必要)
発起人全員分の、印鑑登録証明書(各自2通必要)を取得しておきます。
定款を作成する際、発起人の住所は、印鑑登録証明書の記載通りに書くのであらかじめ用意しておきましょう。
印鑑登録証明書の有効期限は3ヶ月です。期限が切れていることに気が付かずに提出すると、申請不可になってしまいます。
また、発起人の中で「印鑑登録」をしていない人は、すぐに居住地の役所で申請をしてください。本人が申請すれば、即日発行が可能な自治体もありますので、詳しくは役所で相談してください。
印鑑登録証明書は、住民登録している自治体の市役所・区役所以外に、マイナンバーカードを登録していれば、コンビニでも取得可能です。
取得方法は、地方公共団体情報システム機構の「コンビニ交付:証明書の取得方法」を御覧ください。
▼印鑑登録証明書
2-2.資本金の準備
資本金の準備は、早めに行いましょう。最短で設立を目指す場合、2日目には全額必要になるためです。
一般的に、資本金は300万円程度必要(詳しくは「④資本金を決める 」を参照してください)となるため、すぐに用意することは困難です。
銀行や契約にもよりますが、一般的にATMでの引き出し限度額は50万円なので、注意してください。
2-3.定款認証の日程の調整
定款認証には、発起人全員で行かなければなりません。
そのため、定款認証当日は、全員が揃うように、各自日程を調節しておく必要があります。
どうしても行けない場合は「委任状」を作成して、他の発起人に渡しておきましょう。
2-4.バーチャルオフィス等を利用する場合は、候補の店舗に連絡を入れる
バーチャルオフィス等を利用する場合は、候補の店舗に連絡を入れておきましょう。設立のために住所を利用出来るかどうか、まずは電話して確認することが大切です。
また、会社の所在地は、同じ住所で同じ会社名が使用されていないか確認しましょう。
契約には、数日かかることもあります。どの位で、住所が利用可能なのか(通常では2日〜5日)
も必ず聞いてください。
3.《1日目》に終わらせる5つの手続き
会社の設立を最短で終わらせるには、初日でどれだけ行動できるかが「鍵」と言ってもよいでしょう。
この日に決定したことは、あとの申請や手続きの「土台」となります。ただし、急ぐあまり適当にしてしまうと、後の手続きに大きく影響し、かえって日程が伸びてしまいます。
最悪の場合、申請自体が通らないことにもなりかねませんので、急ぎつつも慎重に行いましょう。
それぞれ詳しく解説していきます。
3-1.定款の内容を決める
会社設立で一番重要なのは定款の作成です。定款とは、会社を運営する上で必要な根本的な規則(ルール)のことで、「会社の憲法」ともいわれています。
定款には基本的な形式がありますが、記載が無いと定款が無効になる項目や、事業に大きく影響がでる事項などがあります。
記載するべき事項は、大きく分けて3つに分けることができます。そのうち、「絶対的記載事項」に関しては、必ず記載しなければなりません。
▼定款に記載するべき事項(会社法27条)
・定款の記載事項について、法律上必ず記載するべき項目(絶対的記載事項) ・定款に記載しないと効力が生じないもの(相対的記載事項) ・記載するかしないか当事者に任されているもの(任意的記載事項) |
絶対的記載事項の項目は、次の5つです。
どうしても会社設立を急ぐ場合には、絶対的記載事項だけを記載し、省略が出来るところは省くことも可能です。
その場合、会社設立後に記載した方がよい項目を追加するなど、後から定款変更の手続きができます。
定款の変更事項が増えるたびに登録免許税が必要となるため、定款の作成は慎重に行いましょう。
相対的記載事項と任意的記載事項について |
「相対的記載事項」に関しては、記載がなくても無効とはなりませんが、記載が無い事項については効力がないとされます。 ▼相対的記載事項の例 ・株式譲渡制限に関する規定 ・現物出資 ・財産引受 ・発起人の報酬に関すること ・設立費用に関することなど 「任意的記載事項」は、特に決める必要はありませんが、会社のルールとして明確にした方が良い事項などがあれば記載します。 ▼任意的記載事項の例 ・創業年度 ・取締役などの役員の数 ・株式総会の議長の決定 ・基準日など |
3-1-1.①事業目的(内容)の決定
事業内容は、会社がどのような事業を行い、売上を上げるのかを記載します。
記載するときは、わかりやすく簡潔な言葉を使うことがポイントです。たとえば、「学習塾の経営」「テイクアウトによる菓子の販売」「美容院の経営」などです。
注意するべき点として、事業内容は将来予定している事業も書くことです。記載した事業を行わなくても、特に罰則があるわけではないので、可能性がある事業はできる限り書いておくほうがよいでしょう。
将来的に、定款に記載されていない事業を行うためには、定款の変更が必要です。
会社設立後に定款の変更を行うには、株式総会の決議が必要で、その議事録を法務省に提出しなければなりません(登録免許税として3万円)。
また、許認可が必要な事業については、書き漏らしがあると営業できないので必ず記載します。
許認可要件が必要な事業は必ず記載する |
許認可が必要な事業については、申請の際に記載の仕方を細かくチェックされる場合があります。 心配な場合や独自性が強い事業の場合は、専門家にチェックしてもらうことをおすすめします。 ▼許認可が必要な事業の例 労働者派遣事業 有料職業紹介事業 古物の売買業 旅行業 建設業 不動産業 |
3-1-2.②商号(会社名)の決定
商号とは、会社の名称のことです。会社の看板となるものですから、慎重に決定しなくてはなりません。
基本的に自由に決めることができますが、決定には、下記のような一定のルールがあります。
▼商号決定の主なルール
・会社の形態を表す「株式会社」「合同会社」などの文字を必ず入れる ・「!」「?」「@」「Ⅰ・Ⅱ・Ⅲなどのローマ字」など使用出来ない文字がある ・同一住所で同じ商号は使えない ・公序良俗に反するは使えない ・他の著名な商号と同一、又は類似の商号は避ける |
さらに詳しい情報は、法務省の「登記-商業・法人登録」で確認してください。
また、商号は、「特許情報プラットフォーム」などを用いて事前にチェックすると安心です。商標を侵害する商号をつけると訴訟を起こされるリスクもあるからです。
バーチャルオフィス等を利用する場合は、同じ住所に同じ会社名が登録されていないか、まずは確認する必要があるでしょう。詳しくは、次の「会社所在地」で解説しています。
また、会社名が決まったら、「3-5.会社の印鑑の作成 」を参考にして、すぐに会社印の発注を行います。
3-1-3.③会社所在地の決定
会社の所在地(本店)を決めます。所在地とは、事業を運営する「本拠地」がある場所を指します。
基本的に住所はどこでも良いのですが、実用性を考えると、仕事場や自宅に近い住所がおすすめです。
定款の認証には、登録した住所を管轄する公証役場で行う必要がありますし、設立後は所在地を管轄する税務署や法務局を利用することになるからです。
一人で設立する場合、自宅を会社所在地にすると、契約などの手間が省けて時間短縮につながります。
ただし、自宅を会社の所在地に設定する場合は次のようなデメリットもあります。
▼会社の所在地に自宅を利用する際のデメリット
・賃貸物件の場合、契約違反となり、強制撤去の可能性がある ・取引先や顧客に自宅住所を公開するため、プライバシーが守られない可能性がある ・融資などの審査に通らない可能性がある ・事業内容によっては許可がおりない可能性がある |
とはいえ、新しく事務所を借りようとすると、賃貸契約などが必要で、時間がかかります。
そこで、時間短縮のために利用したいのが「バーチャルオフィス」です。
バーチャルオフィスを利用する際の注意事項 |
バーチャルオフィスは、会社設立時に「本店所在地」として登記をする際の「住所」を借りることができます。 オフィスと違い、実際の場所を借りるわけではないので、契約時間を大幅に短縮することができます。 ただし、利用を開始するまでに数日かかる事があるので、まずは連絡を入れて確認しておきましょう。 なお、インターネットで住所を検索した時に、不適切な情報が出ているような場所は、会社の住所としてマイナス要因となるので避けます。 自分の会社の所在地となる場所ですので、事前にできるだけ足を運んで、雰囲気などを確認しましょう。 ▼最初に電話で必ず確認するべきこと ・同じ住所で同じ会社名が使用されていないか確認する。 ・どの位で、住所が利用可能なのか確認する(通常では2日〜5日) ▼契約に必要なもの ・契約者の履歴事項全部証明書 ・本人確認書類 ※その他、店舗によって異なるので、確認してください。 法人設立のために契約する場合は、まずは個人の契約となります。法人を設立した後に、法人名義に切り替えます。 |
3-1-4.④資本金(設立に際して出資される財産の価額またはその最低額)を決める
会社の資本金額を決定します。
資本金は、事業内容や会社の規模によって異なりますが、300万円前後が一般的です。1円からでも会社の設立は可能ですが、現実問題として最低でも「初期費用+3ヶ月分の運転資金」の金額があると安心です。
なお、資本金が少なすぎると、銀行口座を開設することができない可能性があります。会社の信用が下がり、運転資金にも影響するので、ある程度の金額は必要です。
資本金は、定款の認証を受けたらすぐに全額必要となるので、早い段階で準備を開始しましょう。
3-1-5.⑤発起人の氏名または名称及び住所
定款の記載する「発起人の名称や住所」に関しては決めるべき事項はありませんが、表記に気をつけましょう。
発起人の名称や住所は、それぞれの印鑑証明書に記載されている表記と完全に一致しなければなりません。
たとえば、印鑑登録証明書には「〇〇1丁目5番地」と記載されているのに、定款に「〇〇1-5」と、ハイフンなどで省略した場合は、認証を受けることができません。
必ず、印鑑登録証明書を見ながら記載しましょう。
会社設立後の定款変更について |
手間やコストはかかりますが、会社設立をした後に定款を変更することは可能です。 会社設立後の定款変更の場合、公証人の認証を受ける必要はありません。 ▼定款変更の流れ ①株主総会を開き、定款変更の特別決議を行う。 ②株主総会の議事録を作成する。 ③必要書類と議事録を添えて、管轄の法務局に申請する。 ※株主総会から2週間以内に、法務局にて変更申請を行う。 ▼申請必要書類 ・株主の氏名又は名称住所及び議決権数などを証する株主リスト《記載例》 ▼定款変更の費用 申請1件につき登録免許税:3万円 ▼申請 が下りるまでの期間 約1週間程度 |
3-2.定款を作成する
次に、決定した内容を定款に反映して実際に作成します。
定款の作成には次の3つの方法があります。
3-2-1.①《最速》自力で作成する場合
最短で会社を設立するなら、自分で作成する方法が最速です。
定款等記載例がインターネット上で公開されているので、参考にするとよいでしょう。詳しくは、日本公証人連合会のホームページ「定款認証」を参照してください。
▼定款の見本
ただし、例として書かれている情報が必ずしも自分の会社や事業内容と一致するとは限りません。
自分の事業にあわせて適宜変更していく必要があるので、ミスや記載漏れなどが起こりやすく、かえって時間がかかる場合もあります。
3-2-2.②公証役場に相談する
相談する時間が必要ですが、公証役場に相談しながら作成する方法があります。
公証役場は定款を認証する公的機関ですが、定款にまつわる相談機関としても利用することができます。
ただし、事業の専門的な事項に関しては、相談することができません。専門的な内容については、あらかじめ調べておくか、専門家に相談することをおすすめします。
公証役場の場所は、日本公証人連合会ホームページの「公証役場一覧」で検索してください。
3-2-3.③専門家に依頼する
1〜2週間程度かかりますが、確実な会社設立を目指すなら、専門家に依頼する方法があります。
定款の作成だけなら、司法書士か行政書士に依頼します。行政書士は、定款の文書作成のみ依頼出来ますが、司法書士はその後の申請も行ってくれます。
会社設立代行サービスなら税理士や社会労務士も在籍しており、会社設立後の経理や税務まで考慮して作成してもらえるので安心でしょう。
また、電子定款に対応していれば、印紙税4万円を支払わなくてもよい場合もあります。
ただし専門家は、プロであるからこそさまざまな方面から考慮するため、多少時間がかかります。1〜2週間程度は猶予があるなら、専門家に任せたほうが失敗しません。
3-3.作成した定款を公証役場へFAXかメールする
作成した定款を事前に公証役場にFAXかメールで送信し、事前チェックをしてもらいましょう。その際、まずは電話をし、定款認証のためのチェックをしてほしい旨を伝えておきます。
公証役場で直接申請すると、ミスや記入漏れが見つかり、再度出直すことになりかねません。二度手間を防ぐためにも、必ずチェックしてもらいます。
ただし、時間帯や公証役場の都合によって、どの位の時間でチェックが終了するかは分かりません。
最短で作成するなら「急ぎ」であることを説明して、特に配慮してもらえるよう依頼しましょう。
3-4.定款認証のための準備をする
公証役場のチェックが終了し、定款の修正をしたら、実際に定款を認証してもらうための準備を行います。
▼定款認証のための準備
①作成した定款をPDFファイルに変換する。 ②PDFファイルに変換した定款を「3部」コピーする。※公証役場保存用、会社保存用、登記用 ③「実質的支配者となるべき者の申告書」を作成する。 ④定款認証のための収入印紙4万円分を購入する。※公証役場では販売していないことが多い。郵便局などで事前購入する |
PDFファイルに変換するには、変換ソフトAdobe Acrobatが必要なので、持っていない場合はAdobeホームページからダウンロードしてください。
また、公証役場に提出する「実質的支配者となるべき者の申告書」の作成が必要です。
▼実質的支配者とは
その会社で影響力をもつ人のことで、マネーロンダリングなどを防止するため申告を求められます。 |
記載する内容としては、発起人の氏名や住所、生年月日などで、特に難しいことはありません。
雛形は公証役場のホームページ「実質的支配者となるべき者の申告書(表明保証書)」からダウンロードして利用します。記載例もあるので、参考にしてください。
▼実質的支配者となるべき者の申告書(表明保証書)
▼株式会社の場合の発起人に該当する人
①株式の50%を超える株式を保有する個人 ②上記に該当する人がいない場合は、25%を超える株式を保有する個人 ③上記に該当する人がいない場合は、事業活動に支配的な影響力を有する個人 ④上記に該当する人がいない場合は、代表取締役が該当する |
3-5.会社の印鑑を発注する
会社の商号(会社名)が決まり次第、印鑑を作成します。会社の実印は最短だと、2日目の設立申請時に必要となります。
設立後も会社名義の銀行を開設するために銀行印が必要となりますし、日常業務には角印が要ります。3点をセットにして販売されているケースが多いので、利用するとよいでしょう。
▼会社の実印、銀行印、角印の3点セット
ただし、慌てて会社名をつけると、あとで後悔する場合もあります。
変更したい場合、法務局で変更手続きをする必要があり、簡単ではありません。記載1件につき3万円も登録免許税がかかりますし、申請が下りるまで1週間ほど かかります。
発注する際は、「 3-1-2.②商号(会社名)の決定」を参考に、慎重におこないましょう。
会社印の即日作成が可能な店舗を利用する |
インターネットで「会社印 即日 店舗」で検索すると、当日中に会社印を作成してくれる実店舗が探せます。 また、正午までの注文で、即日発送が可能なネットショップもあるので利用してください。 会社の印鑑は、材質や手彫りなどにこだわると、日数がかかる場合があるので、必ず確認してから依頼しましょう。 |
4.《2日目》に終わらせる4つの手続き
2日目には、公証役場で定款の認証を行い、翌日の会社登録申請のための準備を行います。
最短で会社設立をするためにも、順序に従って、素早く行動しましょう。
4-1.<午前中>公証役場で定款の認証を受ける
公証役場でチェックを受けた定款を持って、発起人全員で定款認証手続きをします。必要な書類は下記の表を参考にしてください。
定款認証を午前中に済ますと、当日中に資本金振込などが可能になり、翌日に設立申請が行えるようになります。
定款の認証は、会社の所在地を管轄する法務局に所属する公証役場で認証作業を行います。管轄区以外で認証を受けても無効になるので、気をつけましょう。
認証を受ける手順は、公証役場によって異なりますので、案内などに従ってください。
▼公証役場での定款認証概要
場所 | 会社所在地を管轄する法務局に所属する 公証役場 「公証役場一覧」を参照 《営業時間》平日の9:00〜17:00 |
認証に行く人 | 発起人全員(当日来られない人は、「定款認証の委任状」を用意) |
必要な書類 | ・定款の原本3通 ・発起人全員の印鑑登録証明書 ※コンビニでも取得可能 ・「実質的支配者となるべき者の申告書」 ・発起人の実印(個人印) ・身分証明書(マイナンバーカード、運転免許証など) |
費用 | ・定款認証収入印紙40,000円分 ※印紙は郵便局などで購入しておく ・定款の認証手数料32,000円 |
所要時間 | 約30分 |
※印鑑登録証明書は、マイナンバーカードを取得していると、コンビニでも取得可能です。詳しくは、地方公共団体情報システム機構の「コンビニ交付:証明書の取得方法」を御覧ください。
「電子定款認証」という方法もある |
定款の認証には、電子定款認証という方法もあります。 電子定款認証の場合には、印紙代の4万円が無料になるというメリットがあります。 しかし今のところ、準備に手間や時間がかかるため、とにかく早く申請を行いたい場合は、 公証役場に直接申請をすることをおすすめします。 |
4-2.資本金の払い込み
定款の認証を受けたあと、発起人個人(代表者)の銀行口座に、定款に記載した額の資本金を払い込みます。
発起人が複数いて、それぞれ入金する場合は、必ず発起人の名前が記載される「振り込み」で入金します(「預け入れ」では名前が記載されないため)。
資本金相当分の預貯金が最初から入っていたとしても、一旦出金し、資本金の金額を新たに入金しましょう。個人口座に振り込んだ資本金は、会社設立後に、会社名義の銀行口座へ移動します。
なお、ATMで入金する場合の上限は200万円です。200万円以上の資本金を一度に払い込む場合は、銀行の窓口で行います。
▼資本金の払い込み(銀行窓口の場合)
場所 | 発起人代表者個人の取引銀行 《営業時間》平日の9:00〜15:00 ※銀行によって異なる |
払い込みに行く人 | 銀行口座の名義人 ※発起人が複数で、それぞれ振り込む場合は全員 |
必要な書類 | ・通帳(コピーを取るため必ず必要) (キャッシュカード) ・本人確認書類(運転免許証など) |
費用 | ・手数料500円程度 ※銀行によって異なる |
所要時間 | 約30分 |
4-3.払い込み証明書の作成
資本金の振込が終了したら「払い込み証明書」を作成します。この払込証明書は、会社設立の申請の際に必ず必要になります。
払い込み証明書の作り方 |
払い込み証明書は、払い込みを証明する文書に、資本金入金済の通帳のコピーを添付して作成します。 ▼払い込み証明書の必要書類 ・払い込みを証明する文書 ・通帳の表紙と裏表紙のコピー(開いた状態で同時にコピーしても良い) 又は、1ページ目の銀行名と口座名義人が記載されているページのコピー ・通帳の資本金額の払い込みが確認できるページのコピー (分かりにくい場合は、マーカーなどを引くとよい) 証明書とコピーをあわせて、ステイプラで綴じれば完成です。 なお、ページの継ぎ目に必要とされていた割印は不要となっています(民商第10号通達)。 ▼払い込み証明書(払い込みを証明する文書) 出典:株式会社設立登記申請書 ▼ステイプラで閉じる順番 |
4-4.登記申請に必要な書類の作成
翌日の会社設立申請を目指すために、必要な書類を作成していきます。
申請に必要な書類については、すべて法務局のホームページ「商業・法人登記の申請書様式」で記載例や雛形がダウンロード出来るようになっています。
記載例を見ながら作成をしていきましょう。
なお、印鑑(改印)届書には、会社の実印が必要になります。
▼作成する書類と書式・記載例
<必要な書類> ・設立登記申請書 ・代表取締役 ・監査役の就任承諾書 ・取締役の就任承諾書 ・会社を設立しようとする人(発起人)の決定書 (定款に所在地を番地まで記入してある場合は不要) ・印鑑(改印)届書 ◯取締役会を設置する会社の設立の場合 ※下記は一式のフォーマットのリンクです。◯取締役会を設置しない会社の設立の場合 ※下記は一式のフォーマットのリンクです。 ◯印鑑(改印)届書 ※印鑑(改印)届書のみ、上記の一式に含まれません。別途用意しましょう。 |
5.《3日目》に行う最後の手続き「会社設立申請」
いよいよ会社設立申請を行います。会社の所在地を管轄する法務局(法務支局)へ行き、申請を行いましょう。
会社の設立年月日は、法務局が設立登記申請を受け付けた日なので、問題なく申請が通れば、会社設立が出来たことになります。
まずは、法務局内の相談窓口で、書類の不備などがないかチェックしてもらうことをおすすめします。チェック後、必要な書類を順番に重ねて、左はしをステイプラで綴じます。書類の順番は、下の表を参考にしてください。
朝一番で相談し、訂正があればすぐに対応できるようにしておくとよいでしょう。
▼会社設立申請の概要
場所 | 本店所在地を管轄する法務局 ・法務支局 「管轄のご案内」を参照 《営業時間》平日の8:30〜17:15 |
申請に行く人 | 代表取締役のみ |
必要な書類と 綴る順番 | ①登記申請書 ②登録免許税の収入印紙を貼付した台紙(法務局で入手) ③定款 ④会社を設立しようとする人(発起人)の決定書 ⑤取締役の就任承諾書 ⑥代表取締役・監査役の就任承諾書 ⑦取締役全員分の印鑑証明書 ⑧資本金の払い込み証明書 ・印鑑(改印)届出書(綴じずにクリップで止める) ・本人確認証明書 |
費用 | 会社情報の登録にかかる登録免許税の印紙15万円分 (こちらは法務局で印紙を購入可能) |
所要時間 | 書類をチェックしてもらうための時間が必要 申請のみなら時間はかからない |
登記完了予定日や処理状況は、登記申請を行った登記所を管轄する法務局のホームページの「登記完了予定日」タブからご確認することができます。
なお、法務局から会社設立完了の連絡は特にありません。不備の連絡がなければ、申請が受け付けられたと判断します。
▼登記完了予定日の確認(例:東京法務局)
出典:東京法務局
6.会社設立後に行う手続き5つ
最短で会社設立の認可が降りたとしても、上記のような手続きが終了しないと、会社として実質的な取引を開始することができません。
基本的には、会社設立の申請が完了してからの手続きとなりますが、すぐに手続きを行えるように下調べや準備を始めておきましょう。
6-1.会社の印鑑登録証明書取得のための「印鑑カード」交付申請
法人(会社)の印鑑登録申請書を取得するための「印鑑カード交付」の申請準備を行いましょう。印鑑カードは、会社の印鑑登録証明書を取得する際に使います。
これから、会社として重要な手続きを行う際に、会社の印鑑登録証明書は必ず必要となります。
会社実印の届出自体は、設立の際に申請しています。会社の設立許可が下りたら、法務局へ行って印鑑カードを発行してもらいましょう。
▼印鑑カード交付申請の詳細
場所 | 本店所在地を管轄する法務局 ・法務支局 「管轄のご案内」を参照 《営業時間》平日の8:30〜17:15 |
申請に行く人 | 代表者 |
必要な書類 | ・印鑑カード交付申請書 ・会社実印 |
費用 | 無料 |
6-2.会社名義の銀行口座(法人口座)の作成
会社名義の銀行口座(法人口座)を作る準備を行いましょう。必ず会社の代表者が行います。
法人口座は審査があるので、開設までに1〜2週間かかります。
なお、資本金の額が小さすぎる場合、法人口座の開設ができない場合があるので注意してください。
開設まで時間がかかるので、できるだけ早く申請の手続きを行いましょう。
▼法人口座開設の詳細
場所 | 口座を開設する予定の銀行窓口 《営業時間》平日の9:00〜15:00 ※銀行によって異なる |
申請に行く人 | 代表者 |
必要な書類 | ・会社の商業登記簿謄本(履歴事項全部証明書) 《法務局で取得》 ・定款 ・会社実印 ・会社の印鑑登録証明書《法務局で取得》 ・代表者の印鑑登録証明書《代表者の居住している役所で取得》 ・代表者の実印 ・代表者の身分証明書(運転免許証など) ・そのほか、会社の運営実態がわかる資料 |
費用 | 開設は無料 |
6-3.税務署・自治体への届け出
税務署へは、法人設立や源泉所得税関係の届け出をなるべく早く行います。
会社の形態によって必要となる届け出は多少異なりますが、以下は必須です。
なお、「会社設立の届出」は、以下の3つに提出する必要があります。
・会社所在地を管轄する税務署 ・会社所在地(都道府県)を管轄する県税事務所 ・会社所在地の市町村役場 |
※市町村役場への提出は、納税地によって不要の場合があります。まずは、各自治体に問い合わせてみるとよいでしょう。
詳細については、国税庁「新設法人の届出書類」で確認してください。
▼税務署への申請の詳細
場所 | 会社所在地を管轄する税務署 「税務署の所在地などを知りたい方」を参照 《営業時間》午前8時30分〜午後5時 |
申請に行く人 | 代表者 |
必要な届出 | 必ず必要な届出 必要に応じて提出 |
必要な書類 | 上記の書類に加え、 ・定款 ・会社の商業登記簿謄本(履歴事項全部証明書)《法務局で取得》 |
費用 | 無料 |
▼自治体への申請の詳細
場所 | ・会社所在地を管轄する県税事務所 ※インターネットで「〇〇県」「県税事務所」で検索 《営業時間》午前9時〜午後5時 ・会社所在地の市町村役場 《営業時間》午前8時30分から午後5時15分※役所によって異なる |
申請に行く人 | 代表者 |
必要な届出 | ・法人設立の届出《雛形》 |
必要な書類 | 上記の書類に加え、 ・定款 ・会社の商業登記簿謄本(履歴事項全部証明書)《法務局で取得》 |
費用 | 無料 |
▼自治体への申請の詳細
場所 | ・会社所在地を管轄する県税事務所 ※インターネットで「〇〇県」「県税事務所」で検索 《営業時間》午前9時〜午後5時 ・会社所在地の市町村役場 《営業時間》午前8時30分から午後5時15分 ※役所によって異なる |
申請に行く人 | 代表者 |
必要な届出 | ・法人設立の届出《雛形》 |
必要な書類 | 上記の書類に加え、 ・定款 ・会社の商業登記簿謄本(履歴事項全部証明書) 《法務局で取得》 |
費用 | 無料 |
詳細については、各役所に相談してください。
6-4.労働基準監督署・ハローワークへの届け出
労働基準監督署・ハローワークへの届け出は、従業員を雇用する場合に行います。手続きをしないと、法律違反になるので必ず行いましょう。
従業員を雇用する場合、労災保険と雇用保険の加入が必要(強制加入)となります。それぞれ届け出をする場所が異なるので注意しましょう。
なお、人を雇用しない1人社長の場合は、この届け出は不要です。
雇用する人数や条件によっても、提出する書類が異なるので、詳細については厚生労働省「新規に事業を開始された事業主の皆様へ」、「事業者の行う雇用保険の手続」で確認してください。
▼労災保険加入の詳細
場所 | ・会社所在地を管轄する労働基準監督署 ※全国労働基準監督署の所在案内 《営業時間》午前8:30時〜午後5時15分 |
申請に行く人 | 代表者 |
必要な届出 | ・適用事業報告《雛形のダウンロード》 ・労働保険関係成立届(用紙は労働基準監督署で入手) ・労働保険概算保険料申告(用紙は労働基準監督署で入手) |
必要な書類 | 上記の書類に加え、 |
費用 | 無料 |
▼雇用保険加入の詳細
場所 | ・会社所在地を管轄するハローワーク 《営業時間》午前8:30時〜午後5時15分 |
申請に行く人 | 代表者 |
必要な届出 | ・雇用保険被保険者資格取得《雛形のダウンロード》 ・雇用保険適用事業所設置届《雛形のダウンロード》 |
必要な書類 | 上記の書類に加え、 ・会社の商業登記簿謄本(履歴事項全部証明書)《法務局で取得》 その他については、厚生労働省「雇用保険事務手続きの手引き」で確認してください。 |
費用 | 無料 |
6-5.営業認可等の取得
必要に応じて、事業に関する許認可等の準備を進めておきましょう。
会社設立の許可が下りたら、これまで説明してきたように、やるべき申請や手続きが多くて大変です。
あれこれと手間取っている内に、申請期限が過ぎて、事業が始められなくなる事態にもなりかねません。
設立後、すぐに行動できるように、きっちりと事前準備しておくことをおすすめします。
7.会社設立をあまりに急ぐとトラブルや後悔が多い
仕事の案件や補助金などの都合で、会社の設立をとにかく最短で行いたい場合もあるでしょう。
理論上、自分で会社を設立した場合、合同会社なら1日、株式会社なら3日で可能といえます。
しかし、会社設立を急ぐあまり内容を精査できず、設立後にトラブルが起きて、後悔をするケースも少なくありません。
たとえば、個人事業主から法人へ引き継ぐ資産がある場合は、消費前の納税負担や引き継ぎ方法に注意しないと、税金の負担が増加する可能性もあります。
確実に安全な会社設立を目指すなら、多少時間がかかっても、会社設立代行サービスなどの専門家に相談することをおすすめします。やり直しがない分、早く確実に設立できることもあります。
この章では、急いで会社設立を行った場合の、実際にあったトラブルなどをご紹介していきます。
7-1.【後悔1】決算月を短く設定してしまった!
自分で定款作成をしたため、決算月の設定を間違えて、損をするケースがあります。
自分で会社設立の手続きをしたため、深く考えずに、決算月の設定を短くしてしまうような場合です。
たとえば、4月に会社を設立し、決算日を9月と設定した場合、決算月までの期間が短いため、事業が始まってすぐに決算申告料が発生します。
消費税が早くかかる上、決算申告を行うタイミングが早まるので、設立当初の忙しい中で、余計な手間もかかってしまいます。「事業が落ち着く来年の2月でも良かった…」と、後で後悔する事例です。
自分で会社設立をすると早い上、手数料などが省けてお得に感じます。しかし、結果として会社設立後に税務上の大きな問題を抱えてしまうことがあるので、少しでも不安がある場合は、税理士のアドバイスを受けると安心でしょう。
▼他にもありがちな間違い
自分の思い込みで消費税の課税事業者の時期を誤ってしまったケース 思い込みで消費税の課税事業者になると考え、急いで法人を設立した。しかし、後日にもう一年は免税事業者でいられたことが判明した。専門家に相談して、もう少し待ったほうが税金面で有利だったと後悔している。 |
7-2.【後悔2】定款に抜け漏れが出てしまった!
定款に抜け漏れが出て、あとでトラブルになるケースもあります。
特に、合同会社では定款の認証がないため、1日で会社設立が可能です。しかし、定款の精査を行わないので、設立後にトラブルが発生する可能性が大きくなりやすいのです。
たとえば、合同会社では役員が対等な立場(社員1人が1つの議決権を持つ)なので、次のようなことが起こりやすくなります。
▼合同会社で起こりがちなトラブル
・社員の意見が対立して方針や意見がまとまらず、経営が混乱する ・権利譲渡や事業継承に社員全員の同意が必要でスムーズに行えない ・売上単価や商品の仕入先など日常の業務の決定でも、社員の過半数の同意が必要になる |
また最悪の場合、相続や合弁の場合の特則の記載漏れにより、会社が強制解散させられる可能性もあります。
一人合同会社の社員(発起人)が死亡した場合、定款の書き方次第では事業継承が出来ず、所有する資産は原則として換金されることになってしまいます(会社法607条法定退社)。
そのため、定款を次のように内容を変更し、会社独自のルールを盛り込むとよいでしょう。
▼合同会社の定款内容の変更例
後で意見の統率ができなくなる可能性を消しておきたい場合 | 定款の内容変更など「全ての社員の同意」が必要な項目について「過半数の同意」に変更する |
社員数が偶数で「過半数の同意」では意見がまとまらない恐れがありこれを回避したい場合 | 「過半数の同意」が必要な項目について「出資数に応じて議決権を付与する」という内容を追加する |
自分が死亡した時に子供に持分を相続させたい場合 | 「社員が死亡した場合は当該社員の相続人がその持分を承継できる」という内容を追加する |
7-3.【後悔3】登記上の資本金が不足してしまった!
深く考えずに急いで会社を設立すると、登記上の資本金が不足して、事業に悪影響が出る可能性もあります。
資本金は会社の「運転資金」なので、少なすぎる場合、まとまった仕入れなどですぐに「債務超過」に陥ることになりかねません。
また、金額によっては融資を受けられない場合や、会社の信用や評価も低くなります。
さらに、資本金の金額は事業の内容によって必要な資本金の金額が決まっていることがあります。これらの事業をいざ始めようとしても、資本金に規定があるため、会社を作り直すことにもなりかねません。
▼資本金が一定金額以上であることが条件となる業種
人材派遣:資本金や資本剰余金などの純資産の合計が2,000万円以上かつ1,500万円は現預金 一般建設:純資産が500万円以上 特定建設:資本金2,000万円以上かつ純資産全体では4,000万円以上 旅行業:3,000万円以上 |
このように、自分一人で急いで会社設立を行うと、「あの時こうしていれば…」といった後悔が出てしまいかねません。
最短にしたいけど、それでも会社を安全に設立したい場合は、会社設立代行サービスに依頼することをおすすめします。
専門家だからこそ、会社の事業内容や税務関係などをじっくり考慮するため、会社設立完了まで通常2〜3週間で行います。
ただし、急ぎであることを伝えると、会社設立完了まで1〜2週間でスピーディにサポートしてくれるケースもあります。
8.最短で確実な会社設立をするなら辻・本郷 税理士法人におまかせください
最短で、確実な会社設立をするなら、日本一の規模数・拠点数で会社設立をサポートしている辻・本郷 税理士法人におまかせください。
私たちは、全国85箇所に拠点を持ち、顧客数全国No.1の実績をもとに、数多くの会社設立をご支援してまいりました。
さまざまな実績と経験をもとに、ご自分で会社を設立するよりも確実で、スピーディな会社設立が可能になります。
会社設立のあらゆる不安や疑問を解消し、税務上でも有利となる会社の設立を、徹底的にサポートいたします。
辻・本郷 税理士法人をおすすめする理由は次の3つです。
詳しくご紹介していきましょう。
8-1.累計2万件の実績あり!あなたの会社の最短設立ルートを導き出す
私達、辻・本郷 税理士法人には、累計2万件もの会社設立をご支援してきた実績があります。
さまざまな業種のお客さまをサポートしてきた実績から、各業種に関係する複雑な法律や税金の制度なども熟知しており、安全かつスピーディな設立が可能です。
会社設立は、これまで解説してきたように、1人で行えば3日で設立が可能です。しかし、業界によっては取得しなければならない許認可や、記載するべき定款の事項などがあります。
さらに、税金や法律なども関わってくるので、専門知識がなく、あとで大きく後悔する経営者様も少なくありません。
辻・本郷 税理士法人は、2万件にも及ぶ実績があるからこそ、それぞれの会社に最適なアドバイスとサポートが可能なのです。
たしかに自分で設立するよりも1〜2週間と、多少は時間がかかりますが、結果的に満足の行く会社設立が可能になるでしょう。
とにかく早く、安全に会社を設立したい方は、現在の最短設立日数もお伝えできるので、ぜひご相談ください。
8-2.会社設立の手続きや設立後の経理処理を丸投げできる
辻・本郷 税理士法人におまかせいただければ、会社設立だけではなく、設立後の経理処理まで「まるごと代行」させていただきます。
私達の会社では、税理士や司法書士、行政書士、労務士が連携を取りながらチームとして、最適な会社設立をサポートしております。そのため、各専門分野の知識を活かし、会社の将来を見据えたご提案も行います。
また、会社設立後も税理士顧問契約を結んでいただくことで下記のような業務の代行もお任せください。
記帳など、煩わしい経理処理などもお任せください。毎日のあなたの業務がスムーズに行えるよう全力でご支援致します。
▼税理士顧問契約によるサポート内容
8-3.生涯のパートナーとして伴走する
辻・本郷 税理士法人は、会社の設立前から設立後まで、「ずっと安心」いただけるパートナーとして伴走していきます。
私達には、どの事務所にも負けない実績と豊富な経験があります。特に税務調査立会件数は、年間200件をこえ、顧問先17,048件、所得税申告12,537件という数字は、国内最大級を誇ります。
これほどまでに経営者様に選ばれているのは、豊富な経験から導き出した的確なアドバイスと、戦略的なサポートが可能だからです。
会社経営をしていると、さまざまな問題が出てきて、経営者様を悩ませるでしょう。どのようなトラブルでも、税理士の立場からできる限りのご支援をし、最大限「損」のないご提案を致します。
私達の仕事は、最短で確実な会社を設立して「終了」ではありません。会社を設立した後からが、本格的なお付き合いだと考えております。
最速で確実な会社設立代行と、これから先の経営のパートナーとして、顧客数No.1の、辻・本郷 税理士法人にぜひお任せください。
9.まとめ
最短で会社を設立する方法が、お分かりになりましたでしょうか。
これまでの記事を簡単にまとめてみましょう。
◯会社設立は最短3日で可能
会社設立は、会社の設立年月日は、法務局が設立登記申請を受け付けた日なので、準備を2日で済ませれば、最短で3日で行うことができます。
◯会社設立を最短3日で行うためのスケジュール
◯すぐに準備をしておくべきこと
①発起人全員分の印鑑登録証明書の取得(各2通必要) ②資本金の準備 ③定款認証の日程の調整 ④バーチャルオフィス等を利用する場合は、候補の店舗に連絡を入れる |
◯《1日目》に終わらせる5つの手続き
・定款の内容を決める ・定款を作成する ・作成した定款を公証役場へFAXかメールする ・定款認証のための準備をする ・会社の印鑑を発注する |
◯《2日目》に終わらせる4つの手続き
・公証役場で定款認証※午前中 ・資本金払い込み ・払い込み証明書の作成 ・登記申請に必要な書類の作成 |
◯《3日目》に行う手続き
・法務局で会社設立申請 |
このスケジュールで進めれば、最短で会社設立をすることが可能になります。
ただし、最短で会社設立をすると十分に申請内容を検討する時間がないため、記載ミスや、設立後にトラブルが生じることがあります。
その場合、会社設立後に司法書士や税理士に相談しながら、記載した方がよい項目を追加するなど、後から定款変更の手続きを行うことをおすすめします。
この記事が、効率よく、最短で会社設立を行うためにお役に立てば幸いです。